2013年2月6日水曜日

牛樟芝  概論



牛樟芝について聞いたことがありますか?和名はベニクスノキダケ、英語名はAntrodia Cinnamomeaと言います。

牛樟芝は、いわゆる真菌(カビのこと)が牛樟樹に寄生するキノコのようなものと考えて頂ければけっこうです。

牛樟芝は牛樟樹から生えますが、この牛樟樹は台湾の山間部にしか存在しません。日本や中国大陸でも、牛樟樹を栽培しようとした試みがあったようですが、緯度、高度、そして気候が台湾と違うため、うまくいきませんでした。


牛樟芝は古来から台湾にすむ原住民の生活に根ざした「食べ物」です。原住民達も長年の経験から牛樟芝があらゆる病気に効くということに気づいていました。今では多くの台湾の研究機関が牛樟芝の効能について研究し、論文を発表しています。



日本ではあまり知られてないのですが、実はこの「食べ物」があらゆる難病を治すと言われており、台湾ではかなり牛樟芝について研究が進んでいます。
あなたは良くお酒を飲みますか?
よく二日酔いになりますか?
お酒のせいで、肝炎や肝硬変を患ったことがありますか?
アルコール中毒で肝臓癌になった人について聞いたことがありませんか?
糖尿病でお困りですか?
高血圧でお困りですか?
尿酸値が高くてお困りですか? 
ずばり、癌を患ってしまった?

牛樟芝は癌、糖尿病、高血圧、炎症、尿酸、慢性疲労、虚弱体質、腎臓・肝臓・肺・心臓・胃腸…などなどあらゆる器官の病気を、予防だけでなく、なんと治療・改善する効果を持つと言われています。もちろん、台湾ではそれを裏付ける論文が発表されています




台湾の牛樟木に生えるキノコ…これが牛樟芝と呼ばれている食べ物です
台湾では「森林のルビー」や「霊芝の王」と呼ばれています。
台湾では誰もが「なんとなく聞いたことのある不思議なキノコ」なのです。

野生の牛樟芝は、樹齢100年以上の牛樟樹の腐敗した空洞部、または枯れた牛樟樹の湿った表面に寄生する茸です。暗く湿った森の中で、大変長い間じっくりと時間をかけて成長します。1年で厚さ1mmしか成長しないのです。牛樟樹に生える牛樟芝(茸)を口に入れると、大変きつい苦味を感じます。
牛樟芝は成長のスピードがとても遅く、海抜450m~2000mの所にしか生えません。
低い所では牛樟芝はとっくの昔に採集され尽くしました。海抜が高いところの採集は困難を極めます。

しかしながら、牛樟芝の市場は確実に大きくなっています。
牛樟芝の採集に関する法律が厳しくなっているので、あらゆる「コネ」を使って手に入れようとしている人もいます。
しかし、市場には偽物が出回っているかもしれません。
記録によると、もともと台湾の原住民の間でしか知られてなかった牛樟芝は、第2次世界対戦以後に採集されるようになり、人々に知られるようになって行きました。

牛樟芝は台湾全土でも5つの地域でしか発見されていません。いずれも台湾の山間部にあります。
桃園(復興角板山)
苗栗 ( 南庄、三灣 )
南投 ( 竹山、水里 )
高雄縣 ( 六龜 )
花蓮台東山區等

牛樟芝毎年6月~10月にかけて成長します。

1990
年に台湾大学薬学研究所の楊書威氏が、雅敬教授の指導の下で「漢方薬・牛樟茸の活性成分の研究」という論文を書き、台湾で初めての牛樟茸に関する修士号を取得しました。その後あらゆる研究機関で牛樟茸に関する多くの論文が発表され、科学的根拠をもってして、これまで「伝説」と考えられていた程度だった牛樟茸の医療効果を証明しました。

李明泉医師も漢方薬の臨床実験を行い、「青草応用学第3巻‐神奇的仙草藥- 牛樟菇」という論文を発表しました。

牛樟樹は世界中でも台湾固有の植物であることが台湾の研究機関によって明らかにされており、国家指定保護植物として扱われています。台湾では、牛樟芝の他にこのような扱いをうけている植物は他に無く、政府の多大な研究支援の下で、多くの研究報告がなされており、牛樟芝の価値が裏付けられています。

台湾の大学や研究機関では、多くの牛樟芝に関する論文が発表されています。その一部を日本語にして紹介します。



抗癌・癌治療効果に関する論文

劉景仁(台灣大學食品科技研究所) 
誘発剤、及び2段階培養が、長期発酵させた樟芝のトリテルペンと抗癌作用の影響に関する研究

賴鈺菁(中國醫藥大學營養研究所)   
樟芝の発酵液の抗炎症作用、及び癌細胞抑制作用に関する研究

陳思瑋(台灣大學食品科技研究所)   
培養期間の違いがもたらす、樟芝発酵液の癌細胞に対する影響


黃子寧(台灣大學食品科技研究所)  
樟芝発酵揮発性成分の変化と肝臓がん抑制効果の関係


游慧娟(台灣大學食品科技研究所)  
長期発酵させた樟芝の菌糸体抽出物の肺癌・肝臓癌細胞の成長に対する影響の研究


蔡佩娟(中國醫藥大學醫學研究所)   
樟芝の抗乳癌効果の評価とそのメカニズムの研究


王瑋婷(台北醫學大學生物醫學材料研究所)   
映像技術を駆使した樟芝の癌予防・治療の臨床実験に関する評価と重要な治療のプロセスと特色


彭瓊琦(台北醫學大學醫學研究所)   
細胞株を利用した樟芝の膀胱がんの治療効果とその作用の治療プロセス


黃依婷(中國醫藥大學營養學系)   
樟芝の乳がん細胞抑制作用とそのメカニズムの研究


陳冠州(台北醫學大學醫學研究所)   
樟芝と芭樂心葉の前立腺癌細胞の成長抑制機能とその治療プロセス


陳源郅(森林暨自然資源學系碩士班)
マイクロ波で冷凍乾燥した牛樟芝、及び マイクロ波で殺菌した牛樟菌の固体発酵製品の研究

賴俊元(長庚大學生化與生醫工程研究所)
牛樟芝菌糸体の発酵濃縮液、及び牛樟生物の抗腫瘤作用の研究 

詹仕戎 (明新科技大學 產業研發碩士專班)
シャーレ培養した牛樟芝子実体有効成分から取り出したエキスの分析と研究

孫秀珍 (國立臺灣海洋大學/食品科學学部 修士)
タンパク質技術を用いた牛樟芝子実体エキスの抗発炎、及び神経保護作用
用蛋白質體技術探討牛樟芝子實體萃取物之抗發炎與神經保護作用


抗腫瘍、腫瘍の治療に関する論文


賴俊元(長庚大學生化與生醫工程研究所)   
牛樟芝菌糸体の発酵濃縮液、及び牛樟に繁殖する生物の抗腫瘍作用に関する研究

陳盈宜(台灣大學園藝學研究所)   
複合漢方薬の免疫調節機能と樟芝子実体による腫瘤抑制効果の研究

李雨薇(長庚大學生化與生醫工程研究所)  
牛樟芝菌糸体の発酵濃縮液、及び牛樟に繁殖する生物の抗腫瘍作用に関する研究


宋祖瑩(中興大學食品科學系)   
長期培養した樟芝の抗酸化、抗腫瘤効果の研究

 
林曉薇(台北醫學大學醫學科學研究所)   
Part1: Antordia Camphorate純化物の直腸における腫瘤細胞の成長、及び細胞周期G0/G1の抑制機能  
Part2: LOX(Lysyl Oxidase)に対する乳がん細胞の役割

張怡婷(成功大學藥理學研究所)   
樟芝の抗腫瘤効果に関する研究


張紹欣(南台灣科技大學化學工程系)
天然食材の牛樟芝発酵物の腫瘤細胞抑制効果に関する評価

陳智瑋(南台科技大學生物科技系)
樟芝発酵物に含まれる腫瘤細胞の成長を抑制する効果の分離について


肝臓の保護に関する論文


康琝毓中山醫學大學 碩士
慢性的にアルコール中毒者に対する、牛樟芝の肝臓保護作用に対する効能

李育純(臺北醫學大學 碩士)
牛樟芝のアルコールの入った餌を食べたネズミの肝臓を保護する作用について

曾承煒(南台科技大學/生物科技系)
四塩化炭素が誘発した急性慢性的に損傷した肝臓に対する、樟芝固体発酵物の活性及び品質の評価

謝宗志 (國立東華大學/生物技術研究所)
人工栽培した牛樟芝子実体の肝臓癌細胞株(HepG2)の影響

陳心慧 (中山醫藥大學/營養科學研究所)  
牛樟芝の違う極性区分による肝臓保護機能の研究

李炫璋 (國立中興大學/食品科學系)
牛樟芝菌糸体の体内肝臓保護機能の評価、及びその熱水抽出エキスによる体外基質金属タンパク質分解活性酵素の影響


抗炎症作用に関する論文


王升陽  (中興大學/森林學系教授)

樟芝子実体に寄生するアントロカンフィンAによる抗炎症作用の用途



呂政澤  (中國醫藥大學/基礎醫學研究所)

牛樟芝純化成分のヘリコバクター・ピロリ菌によるヒトの胃の上皮細胞にできた炎症の抑制作用について

王雅欣 (中興大學/農芸学部)
牛樟芝が含む抗炎症活性成分の研究

黃君婷 (台北医学大学/医学研究所)
牛樟芝抽出エキスによる、微小膠質細胞への炎症抑制作用メカニズムの考察

賴鈺菁 (中國医薬大学/栄養研究所)
樟芝発酵液の抗炎症、及び癌細胞攻撃作用メカニズムの考察


血糖値(糖尿病)改善に関する論文


李炫璋  (國立中興大學/食品科學系)
牛樟芝菌糸体の体内肝臓保護機能の評価、及びその熱水抽出エキスによる体外基質金属タンパク質分解活性酵素の影響

鄧昌偉 (南台科技大學/生物科技学部)
ネズミの糖尿病、腎臓病に対する牛樟芝による薬理活性作用の変化の考察

易宗瑛 (國立屏東科技大学/食品科学学部)
1型糖尿病にかかった白鼠に対する、牛樟芝発酵菌糸体の糖分耐性能力、及び炭水化物類の代謝の影響


抗酸化(アンチエイジング)
林宗玄(元培科技大学/生物技術研究所)
毛細管電気泳動分析による、牛樟芝抽出エキス補充後の抗酸化能力について

王柏森(屏東科技大學/生物科技研究所)
牛樟芝(Antrodia cinnamomea)固体発酵培養物質成分の分析と抗酸化活性成分の研究

劉宇真 (台灣大學/植物病理・微生物学研究所)
牛樟芝の抗酸化酵素に関連する遺伝子クローン、及びその整理活性成分の分析

陳政憲 (朝陽科技大学/應用化学系)
牛樟芝のタバコ抽出エキスのフリーラジカルを取り除く効果、及び肌をなめらかにする細胞が酸化するのを防ぐ効果の研究

簡淑娟 (中國医薬学院/栄養研究所)
人工固体栽培の牛樟芝抽出成分のフリーラジカル除去、抗変異活性成分の考察



免疫調整機能に関する論文


王喬嬋(陽明大學臨床醫學研究所)   
樟芝菌糸とβグルカンエキスの免疫力調整機能と抗炎症作用

 
周郁傑(中興大學食品暨應用生物科技學系)  
樟芝に含まれたβグルカンの免疫調節機能、血管新生抑制作用とそのメカニズムの研究

 
台湾の比較的有名な大学、研究所、医科大学の論文を並べて見ましたが、このHPを見れば、これ以外にも更に多くの論文が発表されていることが分かります。台湾では
牛樟芝の存在が広く知られているのです。


牛樟芝について質問したい、もっと知りたい方は…  Email: y880304@gmail.com